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『杉田敏の現代ビジネス英語』を読み込む

 私の英語学習の基本書である、『杉田敏の現代ビジネス英語』は高度な英語運用能力を身につける手助けとなるのは周知されているでしょうが、私は前身の『実践ビジネス英語』から6年ほど続けているので(番組の歴史を踏まえるとまだまだ新参者ですが)このプログラムの特筆すべき良い点であったり、ちょっとこれはなぁと思うことはよくまれに!?あるのですが、それを書けたらと思います。

 

  • 優れている点‥最新のアメリカのトレンドを知ることができる

 杉田先生はPR会社の経営者を務められていたことから、最新のトレンドに敏感に反応され、それが教材に反映されています。また、それが変に重々しい筆致ではなく、軽いsmall talk(雑談)という形態で記載されているので、変に気合を入れて、その情報を仕入れるというより、いつもの学習ルーティーンに組み込めるようになると(それが大変なのですが)、知らず知らずのうちにアメリカの情報通になれるのです。

 

 一例をあげるとZ世代という言葉が今流行っていますが、いち早く教材に乗せられていました。数年後この言葉が日本のマスコミや、SNSで当たり前のように使われているのを見てみると、私の言っていることに信ぴょう性が出てくるでしょう。

 

 最も、最新のトレンドと言っても流行ものなので、一時的な現象に終わることもありますが、これはどうしようもないというか、別に常識的な人間ならそんなこと気にせずに勉強することができるでしょう。ちなみにZ世代の次はα世代と言われるそうです(当ってるかな?)。

 

  • ちょっとなぁと思う点‥教科書ということで教条主義的になりがち

 少し、教条主義というとキツイ言い方になるかもしれません。換言すると、思い切ったことを書くのは教科書においてふさわしくないということから、話題が限定されがちになるということです。

 

 この講座を長期間取り組んだ方ならある程度共感されると思いますが、だいたいビニュエットのテーマは二年ぐらいしたら一巡します。慣れるとその同じ話題でも最新のトレンドが織り込まれ勉強になるのですが、変にとんがっている時は、ビニュエットの展開が予想でき、食傷気味になってしまうと生意気にも思ってしまうのです。(こんなこと言うのは本当に恐縮しますが)。この講座を続けると確実に力が付きますが、変に生意気なひねくれものさん(5chにもよくいました)はそういったことに突っかって、文句を言いやめるきっかけを産み出してしまいかねません。それは本当にもったいないことです。

 

 なぜ、このようにテーマが重複するのかというと、要するに長寿すぎて、テーマを探すのにも一苦労するという人気講座故のジレンマでしょう。また、公共放送であるNHKの語学講座という特性上、毒のある文言は入れられないという制約があるのも、マンネリ(申し訳ありません!)になってしまう、原因になるかもしれません。

 

 ラジオ放送は終了し、ムック本として継続されているのはそういった制約を取っ払う可能性もあるかもしれません。杉田先生は経営者として、ご苦労された経験もあるので集大成としてさらに含蓄のあるビニュエットが作られるのではないかと期待しています(相も変わらず偉そう)。

 

 


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