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Channel: リハビリ人間のよろずブログ
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部活に入った方がいいのか

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 面倒くさいので引用しませんが、少し前、ジョージさんというインフルエンサーの、運動部に入ってない奴はダメという趣旨の動画がバズっていましたね。モテるかモテないかという観点でいろいろ述べていましたが、別の観点から部活に入ることの是非を考えることができるのではないかと思います。

 

 私は部活においての様々な不条理な経験は後の人生において困難が迫った際、それを耐える柔軟性、ひいては生きる知恵の産み出す豊かな土壌になるのではないかと思います。

 

 私がそう思う根拠を経済学を引用して述べたいと思います。学生生活というのは経済学的な観点で言うと私は消費者であると考えています。ですので、権力的であるとみなされている教師は、むしろ消費者の効用を満たす生産者の立場でしかなく、偉そうにふるまっているようにちょっと反抗的な生徒なら思うかもしれませんが、実際は消費者である学生の期待に応えることが常に求められるのです。私は、学生時代に同級生から何の合理的な理由もないのに、彼ら彼女から悪口を言われている教師に同情を感じたものです。さらには、生徒との対応に苦慮して教職を辞職する方も結構いたので、こんな職業絶対嫌だなと強く思ったのを今でも強く記憶しております。

 

 そうした消費者気分で学生時代を過ごした人たちが、いざ労働者として生産者側に経つと一部の人たちの変わり身の早さに驚かされることがあります。過去、人の人生を狂わすという罪を、もしくは社内の人間関係において好き放題やって人を傷つけている罪を背負った人でも、得意先の前ではそんな過去、実態は微塵もありませんよという態度で平身低頭しているのだなと思うと、人間の怖さを痛切に感じるのは私だけではないでしょう。我々はそういった人たちを相手に社会を生き抜いていかなければならず、それに立ち向かうために何らかのバックグラウンドがあった方が絶対に有利です。

 

 部活というのは、特に名門であればあるほど、顧問からであったり先輩からの束縛というのが強い傾向があり、学生でありながらも単なる消費者気分でいられない組織です。生産者側でもなく、消費者側でもない悪い言葉で言うといわば奴隷的であるとまで言えるかもしれません。これが社会的にいいかどうかは置いといて、ここで培った経験は図太く社会人生活を謳歌している人からの圧力の免疫となるのではないかと思うのです。

 

 また生き抜くための土壌を築くという意味では、基本的な人間関係の構築の仕方が学べると思います。どのような行動をしたら、怖い顧問や先輩から喜んでもらえるのか、どこで手を抜いてどこで気合入れて頑張れば上の人たちからお目こぼしをもらえるのか(ちなみに私は、それができずその重要性がわかったのは引退後でした)…私は現在、社会復帰を目論むリハビリ中の人間ですが、就労中に幸運にも取引先に評価してくださる方もいたので、それは部活の中、培ったコミュニケーション能力が有効に機能したのだと思っています。当然そういうのを快く思わない方がいて悪い噂を吹聴する方もいましたが。

 

 経済学に有名な、需要供給曲線というのがあります。

 

 需要供給曲線

需要は消費者で右下がり、供給は生産者を表し右上がりです。これは見方を変えると、消費者は生産者への信頼をどこまで下げることができるか、また生産者はどのように信頼を培っていくのかというアクロバティックな新しい展開ができるかもしれません。

 

生産者側に立ったとき低い時点からの信頼をどのように構築していけばいいのか…そういうことを学べる予備的段階が部活の利点なのかもしれません。

 

デメリットは機会があれば書きたいと思います。


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