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Channel: リハビリ人間のよろずブログ
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グレーター浪速八百八橋

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 阪神高速湾岸線を運転していて大阪湾南港に差し掛かると、長大なトラス橋に遭遇します。関西の職業ドライバーの多くは、この橋を仕事に利用した経験はあるでしょうが、この橋は港大橋という名称で、日本最長のトラス橋であるということを知っている人は、多数派ではないかもしれません。先日、この港大橋が50周年を迎えたそうです。

 

港大橋(Wikpediaより引用)

 私は、大阪南部の建設設備会社で働いていたのですが、阪神間に上司の得意様がいてよく仕事を頂いていたので、頻繁に湾岸線を利用していました。走りやすく整備されているこの道路は、堺線等、市街地から環状線に至る阪神高速より運転しやすいのは多くのドライバーにとってメリットでしょう。しかし、私にとってはその走りやすさ上、居眠り運転スポットでした。特にこの港大橋を抜けたあたりから5号湾岸線の中島PAあたりまでは鬼門で、一度、トラックと追突寸前になって冷や冷やした思いがあります。結局この仕事は長続きしなかったのですが、社会人として、規則正しい生活を送ることは大事だなとこの後の人生の教訓にすべきことなんでしょう。私は夢である長距離トラック運転手には適性がないなと感じたものでした。

 

 大坂は城下町と発展していく中で、水路が物流、交通の重要な任務を担っていました。中心部である船場の周りは水路で囲まれ、そことを結ぶ多くの橋は町の特徴をなしその様相を八百八橋と形容されていました。しかし、まず堂島と中之島を流れていた曽根崎川が戦前に、船場では、交通量の増加や阪神高速環状線の開通に長堀川西横堀川が高度経済成長期に埋め立てられました。その他の運河もモータリゼーション化により埋め立てられ、かつて水の都と言われ、八百八橋と形容される源であった多くの橋が市街地に架けられていた様の大坂の当時をしのぶものは限られていると言えるかもしれません。

 

 しかし、江戸時代に思いを馳せるだけでは少し寂しいでしょう。少し視点を伸ばして、都市部が拡張した現代の大阪を見てみると、設計者等多くの関係者の思いが込められた素晴らしい橋がたくさんあることに気づくはずです。例を挙げると先ほどの港大橋は当然、該当するでしょうし、同じ沿岸部にある新木津川大橋も特徴的な取り付け道路部分やその巨大なアーチに心惹かれることでしょう。

 

新木津川大橋(Wikipediaより引用)

 パナソニックエナジーの住之江の工場から、この橋が見えるのですが、その現場からこの橋を見るたびにどことどこに繋がっているのだろうと大阪の地理に疎い私は多少、思いを馳せたものでした。

 

 その他にも面白い橋がたくさんあるのは少し調べればすぐにわかります。浪速八百八橋という形容は、市域を拡大した現代の大阪でも通じる言葉なのかもしれません。

 

 私は元気になれば、大阪を彩る多くの橋を実地で見てみたいなと思っています。


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